ここでは、ニンテンドー3DSカメラで再生する為の高品質動画エンコードについて解説します…が、New3DSではインターネットブラウザーでYoutube等の動画再生(長時間再生、アスペクト比16:9、フレームレート29.97fps等)に対応したので、どうしても「インターネットブラウザーよりも再生能力が劣るニンテンドー3DSカメラで映像を見ないと気が済まない!」という自分と同じ変人向けの解説になります
気軽に動画を入れて見たい方は、ググれば親切に解説してくれているサイトがたくさんあるので、そちらをご参考ください
で、ニンテンドー3DSカメラで再生するにあたって数十種類ほどテストエンコードをしてみましたが結論から先に言うと、
1.MotionJPEGで圧縮された映像
2.ADPCMで圧縮された音声
3.New3DS用のタイムスタンプ
4.決められたファイル名
5.動画時間は10分以内
最低でも上記5つの条件が揃ったAVI動画でないとニンテンドー3DSカメラで認識されないということが分かりました。逆に言うと認識させるだけなら(New3DSに入れるだけなら)他の条件は意外と緩いということです。
再生条件も解説しますが、ともあれ動画を入れなければ再生もクソもないので、まずこの条件をクリアしなければなりません。ググると、AVI動画作成にはDVD Fab9、XMedia Recode、3DS Video Converterで出来ると書かれていますが出来ません。いや、3DSでは再生出来るのかも知れませんがNew3DSでは再生出来ません。
じゃぁ、何を使うのかというと3DS Videoです。前述の3DS Video Converterとは別物です。実はこれもググると真っ先に出てくるのですが一番エンコード設定が雑なんで無視してました。しかし、残念ながら条件3の「New3DS用のタイムスタンプ」をクリア出来るのは3DS Videoしかありません。他の条件をクリアしていても最終的にAVIのインディックスに条件3が付加されていなければ認識されないのです。
Files
Source Video:右のBrowserから変換したい動画を選択。わりと何でも読込めますが、安定した変換を望むならMPEG-2動画が最適です。
Destination Folder:変換後に保存するフォルダーを選択。
info
変換元動画の詳細
Input Video Type
変換したい動画の種類ですが、自分は3D動画に興味ないので2Dにチェック。
Extra Option
Keep Aspect Rateにチェック。あとは最高品質エンコードとは関係ないのでお好みで。
Match-Core
CPUコアに合わせてスレッド数を指定。
Video Option
右のAdvancedを選び、ビットレートとフレームレートを指定。
どうやらNew3DSの再生能力が映像+音声の合計で6000Kbps(6Mbps)前後が限界っぽい。だから、デフォルトで6000Kbps指定なのかも。もちろん、6000以上も指定出来るし、自分はMPEG-2に合わせて10000kbps(10Mbps)を指定。変換時に「数値がデカすぎる!」みたいなエラーポップが上がるが無視してOKを押すと、6Mbps限界値付近でエンコードされる。要するに自動でその動画の最高品質になってくれるってこと。
フレームレートの方は、infoで表示してある数字を入力。2桁しか見えないが、ビットレートと同様にいくらでも入力出来る。
Audio Option
ここもお好みで。New3DSで音質に拘っても意味ないので64kbpsモノラルでも十分だろう。
以上、Convertを押して変換するのを待つ。
ちなみにAMD A10-7850K 4コアで、4分ほどのMPEG-2動画をNew3DS動画に変換すると25秒前後で完了。ファイルサイズは100~200MB程度。画面サイズは強制的に400×240以下にされます。
最後はNew3DSに動画を入れるだけなのだが、条件4のファイル名を変更する必要がある。ニンテンドー3DSカメラの動画は、HNI_0001.AVI~HNI_0005.AVIって感じの連番で入っているので、これに合わせて次の数字を入れて変更すればOK。
高品質で再生する為の条件は、画面サイズが400×240ドット以下
まぁ、きちんとエンコードされてれば、アスペクト比に対応した縮小画面の映像になってると思う。
さて、これでやっとエンコードした動画をNew3DSで見られるわけだが、非常に残念な事実がある
それは、ニンテンドー3DSカメラの再生能力がゴミ過ぎるという事
どんなに最高品質でエンコードしようとも、再生時には強制的にフレームレート20fpsにされてしまうのだ。上下左右のパン(スタッフロールみたいな映像とかも)だとガックガクで最悪だ。
アスペクト比は幅基準の為、横400ドットでアスペクト比を計算。元動画がNew3DSと同じ5:3なら問題ないが、一般的な16:9の場合は432×240ドットなので左右16ドット分の映像がハミ出て映らない。アスペクト比を保つには400×224ドットで変換する事になり、上下8ドット分の黒帯が付いて映る。4:3の場合は360×240ドットだから、左右20ドット分の黒帯は付くがアスペクト比は正常のまま映る。結局、自動で縮小表示されないから画面サイズ400×240以上の動画をNew3DSに入れることは出来ても、きちんと再生はされないのだ。
だが、これまでの努力は無駄ではない。
インターネットブラウザーと同等にアスペクト比が維持出来て、画質は比べ物にならないくらいこちらの方が綺麗だ。フレームレートを指定し変換したので、ニンテンドー3DSカメラで撮影した20fps固定AVI動画よりも滑らかに動く時がある気がする・・目の錯覚かもしれないが
何はともあれ、これで自分の好きなアレやコレやムフフでニヤニヤな動画がNew3DSで見放題になったわけだ。めでたしめでたし
~おまけ~
動画を大量に入れるには、大容量のmicroSDカードが必要だが公式には32GBで限界とある。しかし、これはFAT32フォーマットの限界であってNew3DSの限界じゃない。
保証は無いが、実質FAT32フォーマットが出来ればどんな容量のmicroSDカードもOKだ。実際に自分は128GBのmicroSDカードをFAT32でフォーマットして、正常に使えている
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